3月1日(水)〜3月8日(水)清滝テラにて開催します!
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4月1日(土)〜4月9日(日) かつみゆきお 木の仕事 〜木々と出会う〜
かつみさんが50年あまりかけて集め、倉庫で長く出番を待っていた見事な名木希木(貴木?奇木?)変木たちを、今回は板の状態で連れてきてもらう計画です。家具オーダーやこたつテーブルの天板使用など、ご家庭でのいろいろなご相談にも応じられます。プロアマ問わず木から何かを作りたい方にとっても、ちょっとお目にかかれない木たちと出会えるチャンスかも。もちろんかつみゆきおさんが仕上げたいつもの手作り家具や額もありますよ。
5月13日(土)〜15日(月) もんでん奈津代 ツバルのゴザ編みと写真とお話
南の島、ツバルと日本を行き来して暮らしているもんでん奈津代さん、以前から一度やってみましょうとお話ししていた、ツバルの植物「キエ」の葉を使ったゴザ編み(実際にはゴザまでは編みきれないので、小サイズのコースターか鍋敷き)を教えていただき、ご一緒に作ってみたいと思います。ツバルで撮り続けてきた写真の展示、ツバルの人と暮らしと生き方のお話も聞きながら、自分たちの暮らしや生き方も見つめ直してみたいです。
6月17日(土)〜6月25日(日)菅野今竹生(竹紙)、寶介(竹工芸)、濱口祐自(ギターライブ)
竹とホタルと竹林パワー。竹をこよなく愛する実力派の3人が、それぞれのアプローチから竹の力を発揮、表現します。会期中は清滝川にホタルが乱舞する時期、展覧会とホタルを共にご覧いただけます。ライブは6月18日夜に開催予定です。
7月29日(土)〜8月2日(水)石原 友 写真展 「パチマリ」
インドのデカン高原に古代より続く神聖な山がある。毎年大勢の老若男女がその山頂目指して夜間登山しご来光を拝む祭りがあるという。「それって、まるで愛宕の千日詣りみたい!」世界を旅する石原友さんが追いかけてきた「パチマリ」の写真展を、京都清滝で愛宕千日詣りの前後に開催することになりました。立体展示やトークも交え、コアで濃密な時間を創ります。会期中は破壊と創造のチャイ屋「Watte Chai」がやってきて、素焼きのカップでインドさながらのチャイを入れてくれます。31日はオールナイトの予定です。
9月28日(木)〜10月3日(火)sowナラサキシノブ・zucca桂野和美 布と皮の手仕事展 アジアをめぐり、そこで出会った布を持ち帰り、着心地の良い綿を中心とした服をデザイン縫製するsowナラサキシノブさんと、女性ならではの柔らかい皮づかいで、肩のこらないオシャレな皮のカバンや皮小物を作るzuca桂野和美さんが、布と皮の手仕事を披露してくれます。会期中に幾つかのワークショップも予定しています。
11月14日(火)〜11月19日(日)小林斐子草木染織展〜2017初冬彩点〜
滋賀の自然から草木の色を見つけ、手染、手織りし、シルクやウールの着心地の良い服やストールに仕上げるベテラン作家、小林斐子さんの展覧会です。紅葉の清滝を楽しみながら、自然の恵みと手仕事の魅力を味わっていただこうと思います。
今年も濃密な催しをあれこれ企画中です。現時点での予定につき、多少の企画変更や増減もあり得ますので、詳細はテラのHPやお知らせでご確認下さいませ。
]]>今年初めの授業で、私が竹紙についてのレクチャーを行い、竹紙をお渡しして、大学で学生さんたちの制作が続いていましたが、27日が制作発表日のことで、私も合評会に参加してきました。
どんな部屋のどんな場所に置くか、から始まって、自由なイメージで、「竹紙を使う」という以外は思い思いにつくられた照明。
「たけのこ」「観葉植物」「かぐや姫のマンション」「シャンデリア風」「障子・行灯風」などなど、和洋も発想もいろいろで、もちろん完成度に差はあれど、アイデアの芽がそこここに感じられ、小山先生のツッコミも的確愉快で、私にとっても新鮮な楽しさのある合評会でありました。
私が一番面白いと思った(独断と偏見ですが)作品には、ささやかな「テラ賞」をお出ししました。
この作品です。
照明を考える時、大概は、光源をどう覆い隠そうかと考えることが多いですが、この作品は竹ヒゴを紙で挟んだべっこう飴状の竹紙を林立させ、それぞれが向きを変えられる作りになっていて、陰影にも変化があり、ちょっと角度の違う発想とその効果に「いいね!」と思ったのでありました。
最後にみなさんとご一緒に記念撮影。みなさんお疲れさまでした!
小山先生ありがとうございました!
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ジャケットは江崎さんの作品、野の花漢字図です。
そんな音楽の誕生に立ち会えたことを、とても嬉しく思っています。下記に購入できるサイトも載っていますので、ご関心ある方は覗いてみてくださいね(テラ小林にお尋ね頂いてもOKですよ)。
https://cumui.base.ec/items/5063444
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竹紙への思い、伝わったかな?
(ついでに家の中がきれいに片付いたので、ちょっと写真を撮ってみました)
ここ数年恒例になった手作り白味噌も美味しく仕上がりました。
年末のお餅つきの時のこと、ハッとしたことがありました。縁側で搗いたお餅を丸めていたのですが、餅箱の重ねようが悪く、何個かの小餅がつぶれていたのです。「ああ、こんな置き方して、せっかくのお餅つぶれてるやん」とわたしがくどくど文句を言っていたところ、来ていた6歳の女の子がそれを見て、きっぱりこう言いました。「そんなんまた作ればいいだけのことやん」。
いやいや目が覚めました。はい、その通りです。「また作ればいいだけのこと」を、私は何をぐずぐず言っていたのでしょう。
失敗したらやり直せばいい。物事では10か0だけではない。5からでも1からでも、また積み重ねていけばいいのでした。
今年はもっと気持ちに余裕を持って、おおらかに日々を送っていくことにしましょう。「失敗したら0になる」のではなく「またやり直せばいいだけのことやん」と思いながら。
みなさま、今年もよろしくおつきあいのほどお願いいたします。
ご飯と猪鍋を炊くおくどさんの湯気の向こうに見えるギャラリーと作家の鈴木勇子さん(上)、お料理を作ってくれたお山カフェの市川(村井)ユウコさん(下)。なかなか他では見られない光景でしょう!
そして、お料理はといえば、それは素晴らしい「地球からの贈りもの」でした!
自給農家であるお山カフェで採れたお米と畑から運ばれてきた野菜の数々。その大地の力強いエネルギーがユウコさんの手を通して私たちの食卓にしっかり届けられ、私たちはそのエネルギーをがっしり受け止めたーまさにそんな想いを居合わせた皆が抱いた料理であり、料理を超えた会となりました。
ああ、真剣に料理と向き合い、皆の話も聞き逃すまいと思っていたら、、、案の上、写真撮り忘れました、、、(残念、、でも胸の中には確かに残る料理でした。いやお腹の中にか?)。
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なんだか、とても良い気の流れる会場です。
2階にも出し惜しみなくずらりと並んでいます。
搬入を終えて日が暮れて。
明かりが外にこぼれだす時間。
朧月を見ながら帰宅しました。
明日からどんな人とどんな時間を紡ぐことになるかなあと考えつつ。
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11月は紅葉もあって慌ただしい日々でしたが、正月までの支度も少しずつ。
夏じゅうお世話になった網戸を洗って片付け、
干し柿と柿酢を作り、
お正月用の白味噌を仕込みました。
どれも時期を逃すとできないものなので、季節に追われるようにして、やるべきことをしています。
そして、これまた年末恒例の「竹紙干支はりこ」も出来上がってきています。
来年2017年は「酉」年です。これまで飾られてきた「申」も少し肩身が狭くなってきたようで、、、
はりこ購入ご希望の方は、西陣テラ、または清滝テラにて販売中です。ご遠方の方にはご送付もしています。
価格1500円+税=1620円 送料200円+ です。
]]>「陶芸は地球が材料です。地球がわたしを通じて変容し器になります。考えてみれば、陶芸だけでなく、わたしの暮らしも全部地球が提供してくれているモノ(者と物)を媒介にしたコミュニケーションで成り立っています。」
という彼女の言葉にはうなずかされます。なにせテラはラテン語で「地球、大地」を意味する言葉ですから、彼女の手を通じてやってくる「地球の贈りもの」がとても楽しみです。
今回は京北に住むお仲間の賛助出演もあります。
12月7日(水)12:00~15:00
京北の自給農家・お山カフェ村井ユウコさんによる自然の恵みいっぱいの昼食と勇子さんのお話。参加費2000円
12月10日(土)13:00~15:00
きしもとタローさんの笛とブズーキ、熊澤洋子さんのバイオリンによる古今東西の伝承音楽演奏を、タローさんのトークと共にお楽しみください。そばにこだわるSOBACafeさらざんのそば粉を使ったスイーツと飲み物も会場にてお楽しみいただけます。参加費2500円
会期中作者の鈴木勇子さんとテラ小林は全日在廊予定です。
初冬の静けさを取り戻した清滝テラにて、薪ストーブを焚いてゆっくりじっくり皆様をお迎えしたいと思います。
屋外も鮮やかですが、室内も負けず劣らず鮮やかです。
昔から知られた野生植物も染織材料となっていますが、身近な葛や桜、家庭の庭にも見られるハーブ類や花、畑の植物なども材料となっています。
そして、今回は、真綿引きのワークショップも開催中です。
小林さんが修行時代を過ごした郡上紬のやり方だそうですが、釘を打って広げた真綿から繊維をすくい取って、糸を紡いでいきます。
面白いのは、最後に糸をまとめるとき。予想外なものを使うこと。
ちょっと「ええっ?!」いう感じ。なぜ、これを使い、どう、これを使うのか?
う〜ん、昔の人の知恵は面白いです。
ワークショップは会期中毎日実施していますので、興味ある方は是非やってみてください。
先週まではまだまだと思っていたのに、ここ数日で見る間に紅葉が色づいてきました。
たぶんこの1週間ぐらいが清滝周辺の見頃になりそうです。
手前の鳥居本、愛宕寺あたりも黄色から真紅までの様々な色合いの紅葉が見られて美しかったです。
明日は搬入日で、明後日11月15日から11月20日まで、小林斐子染織展開催です。
嵐山周辺は人も車も多くなりますので、清滝に来るコツとしては、嵐山の渡月橋周辺を避けること。
車も人も、丸太町通り以北はさほど混みません(もちろん清滝も混んでいても知れています)。
阪急電車、京福電車の嵐山駅〜渡月橋周辺までが一番混む場所ですので、混雑に巻き込まれたら、丸太町通りあたりまで歩いてしまう方が早いと思います。
市内から来られる方は、市バス93番や91番で清滝道(バス停嵯峨瀬戸川町、嵯峨釈迦堂、大覚寺)あたりまで来て、京都バス清滝行きに乗り換えるという手もあります。
JR嵯峨嵐山駅から来られる方は、北口に出てタクシーを捕まえる、または少しだけ歩いて丸太町通りからタクシーに乗るか、少し歩いて清滝道で京都バスに乗る手もあり。
ではでは、艶やかな紅葉をお楽しみください。
]]>苅谷さんに選んでいただいたのは「驚く」ことばの授業でした。
「びっくりする」「はっとする」「どきっとする」「息をのむ」「腰を抜かす」「肝を潰す」など、驚く言葉はいろいろあります。
いろいろなことばの違いを考えるのかなあ?でも、わかるようでいて違いをことばで説明するのは難しいなあ?当たったらなんと答えようかなあ?などと考えていましたが、大村授業の(今回の先生は苅谷さんですが)流れはちょっと違いました。
たくさん書き出された驚くことばの中から、好きな(気になる)言葉を選び、そのうちの一つを使う場面の文を作ってみましょうというのです。
ことばを分類的に考えるのは難しくても、驚くシーンを考えるのは、そう難しいことではありません。誰もがみな持つ驚いた経験やその時の状況を思い起こして、あらかじめ書き出された驚くことばのどれかを使ってみるのは、誰にとってもスムーズな作業だったと思います。
そして、それぞれが書いた文章の前後の場面描写から、この人はどんな「驚く」ことばを使ったのか、「ドッキリ」だったのか、「ぎくっと」だったのか、「ギョッとした」だったのか?「このことばはこのシーンにはちょっと違うな」「ぎくっとには何か後ろめたさが感じられるかも」など、具体的な場面を一緒に辿っていくのです。すると、難しく考えずとも、ことばはいつの間にか絞り込まれ、かなり具体的に見えてくるものがあるのでした。
ああ、そうか、ことばは辞書のようにならんでいるものではなく、生きていて、その状況や場面や思いの中で使おうとした時、自然と一番ぴったりしたことばが出てくるものなんだなあ、大村先生は、それを導き出す授業をしていたんだなあ。そして、そうした小さな訓練の積み重ねの中で、語彙は増え、ことばに関する感性は磨きだされていくものなのだなあ。
誰もがスルッと楽しく入り込めて、それでいて確実に得られるものがあるような、不思議なマジックショーのように感じられる授業でした。
ことばをめぐっては、いろいろな角度から、いろいろ考えたいこと、話したいことがたくさんあり(実際個性的な面々からいろいろな話や言語や歌も出て)、いつも尽きせぬ気がするのだけれど、この日の授業では、人に想いを伝えるために一番的確なことばを選ぶ、その基本練習を見事にさせてもらった、そんな気がしました。
みなさんとともに「ことば」とまじめに向き合った、楽しい貴重な1日でありました。
]]>2016初冬彩点 小林斐子草木染織展 開催します。
武蔵野美大で日本画を専攻し、郡上紬の人間国宝、宗廣力三氏に師事して紬織りを学び、染めと織りを40年続けて来られたベテランです。自然の中から色を探し、染め、織り、日々の暮らしに生きる洋服という形で、多くの人々に届けています。
軽くて暖かいシルクを中心に、ウールや綿のコート、ジャケット、ブラウス、ストールなど自然の彩りが並びます。
今回は、真綿(絹です)から糸を紡ぐワークショップを予定しています。
会期中の各日3名まで。参加費2000円。所要時間は1時間程度。予約優先です。
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まだどうしても、というわけではないけれど、火を見ているだけで温かい気持ちになります。
こちらは18日におこなわれたモビールづくりのワークショップの様子。
みなさん和気あいあいと作業に取り組みます。
材料は用意されていますが、どんな形にするか、どんな材料をつけるか、は自由なのです。
参加者「橋本さん、これどこにつけたらいいですか?」
橋本さん「さあ〜?、それは人それぞれ感覚が違いますからねえ〜」
これはこうしなさい!つぎはこうして!というワークショップとはひと味違う、橋本さんらしいゆる〜りとした空気のワークショップなのでありました。
でも、自由ってむずかしい!
会期は明日23日まで、あと1日のみですが、橋本作品に囲まれて、薪ストーブで暖まり、心にひと息つきたい方、どうぞいらして下さいな。
]]>太陽に照らし出されて、清滝川はキラキラ輝き、ほんの少し色が変わり始めた木々の緑も、生き生きして見えました。
会場では、ガラスや和紙や金属を通して見るいろいろな灯りの光が、時間によって刻々と表情を変えていきます。
モビールもくるりくるりと回りながら、光ります。
夕方の会場は、とても静かだけれど、一番光が美しいとき。
そして、昨日は、月の光も最高にきれいでした。
広沢の池の上に大きく浮かんだ月明かりを見て、丸太町通でも月を正面に見ながら家に帰りました。
いろいろな光のシャワーを浴びて、秘かな贅沢をした気分を味わいました。
]]>今日は橋本さんとご一緒に搬入飾り付けでした。
「お手伝いはどのように?」とお訊ねすると、困った顔で「どう指示したものかわからないです、、」とのお返事。
自分のペースで考えた方がいいのかな?と思い、見守っていると、
橋本さん、おおかたの作品を2階に上げてしまいます。「1階はどうなるの?」と???でしたが、飾り付けは静々と進みます。
夕方になってみれば、あら、いつの間にか、テラの1階も2階も、他の誰のものでもない、確かな橋本さんの世界がそこに出来上がっておりました。寡黙でシャイで繊細で、微妙なバランス感覚とセンスが光る、橋本ワールド、明日からいよいよ始まりです!
2階の景色が一変しました。ステンドグラスを通してみる清滝の景色。
ここは灯りの部屋。しずかに座って、もの思うひとときをどうぞ。
木のテーブルに立つ、小さな存在感のあるオブジェたち。
1階は、ほんの小さな力で、さざ波のように、いつまでもくるりくるり動き続けるモビールや、複雑な陰影を持つ照明など、ほの暗いゆるやかな空間にしあがりました。
あれ、テラってこんな表情の場所でもあったんだ。
どうぞ、お好きな空間で、ゆっくりした時間をお過ごし下さいね。
そうそう、18日と22日のモビールづくりのワークショップ、まだ申し込み承り中です。子どものおもちゃのモビール細工とはひと味違う、大人のビターなモビールですよ。どうぞメールでもお電話でもお申し込み下さい!
]]>ステンドグラス、真ちゅう、紙などの素材を使いながら、まさに様々な「形の情景」を創り出す名人、橋本治さんの作品展です。
ガラスを使ったアクセサリーや鏡の独特の趣にも引き込まれるし、橋本さんの大人の万華鏡の世界には、いつもハッとさせられます。紙を使ったオリジナルな版画作品、空間に揺れる真ちゅうのモビール、自立するオブジェ、照明、いろいろな創作表現がありますが、どれを見ても、ああ、橋本さんの世界がそこにあるなあ!って思わずにはいられません。
今回は下記期中の2日間、橋本さんの指導で真ちゅうを使ったオリジナルもビールを造るワークショップもおこないます。
いつも寡黙でシャイな橋本さんに教えてもらえて、橋本さんの道具も貸してもらって、作る人それぞれに異なるオリジナルなモビールが作れるというのですから、これちょっと貴重な機会です。
10月18日(火)と22日(土)2日間(午後1時半から4時頃まで)を予定しています。ぜひご参加下さい。
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これは搬入のとき。
これからがんばるぞ、エイエイオー! と ときの声。
そして、にぎやかに展覧会始まりました。
会場すこしご覧にいれますね。
1階はこんな様子です。
手前はうるしの土器の石田佳織さん。
野焼きした土器にうるしを重ねて、強度と独特の質感を出しています。
17日、18日は、世界を旅するチャイ屋さん「Watte Chai」が、石田さんの素焼きの器にスパイスの効いたインドにいるみたいな気にさせてくれるチャイを入れてくれました。このチャイの器は、飲み終えたら「わってちゃい」、、、投げつけて割るのです。
私は、1杯飲んだら器にも愛着がわいてしまって、2杯飲んでから、気持ちの整理をつけて割ることにしました。
エイヤッ!
いい音して割れました。ああ、もったいない、、、いえいえ、割った器は、石田さんが砕いて、もう一度焼きものに再生するので、「破壊から創造へ」なのです。そうやって、人はさらなるところへ進んでいくのでしょう。
こちらはワタから糸へ、糸から綿へ、ものごとの始まりから行く末までを見渡し、じっくりと作品制作する菅野あゆみさん。
モノづくりは人の生き方でもあると感じます。肌に直接触って心地良い、手紡ぎ手織りの綿のストールや枕カバーなど手に取ってみてほしいです。
こちらは革製品の浜田靖史さん。
シンプルながら、存在感のある鞄。皮の小物やブローチです。
(南方熊楠発見の粘菌ブローチもあり!普通の人、これ作らんやろ)
人はそれぞれ何にこだわりを持つのか、モノから考えてみるのもおもしろいものです。
友斑定代さんの裂き織りのカバン。
服を制作するとき出る切れ端を細く裂いて織ったり、麻や葛の繊維を手織りして作品を作っています。
友渕さんの作品も暮らしの中から、何を大切にしたいか、いとおしみたいか、伝わってくるようです。
テラではおなじみ今竹生さんの竹紙。
いろいろな風合いの異なる竹紙をお楽しみ下さい。
2階にも作品たくさん展示しています。
澤口隼人さんの藍染めの服。
伝統的な工法による深い藍を基調に、あれ?と思うところに、素材の違いによる色の変化や濃淡ある水玉など、独特の遊び心が生きています。
こちらはこれまたこだわりの木彫り漆の小川和彦さんの作品。
杢のおもしろさに魅せられて、納得行くまで木を彫りだし、拭き漆を重ねる。料理もお上手というのに、「何かのために」を問うことなく、ひたむきに作品を作っています。
今回は木の魅力を生かした文鎮もあれこれ来ていますよ。
松本泉さんのベンチ。地元出身の松本さんは、地元の木材を使い、循環するモノづくりをめざして、座り心地のよい椅子を追求して家具を作っています。
奥の小部屋にあるのは松本泉さんの座椅子と今竹生さんのついたて。
4畳の小部屋にしっとりした空間が出現しています(実は、奥にお洋服のための試着コーナーも兼ねています)
あ、最後になりましたが、入り口近くには、人気の梅樹庵竹内さんの季節のジャムが。
今回来ているのは
栗とラム酒、イチジクと赤ワイン、白インゲン豆と柚子、梅と杏の4種類のジャム。
今回のためにオリジナル制作していただいたジャムは、フレッシュで深い味わいです!
梅とキンモクセイの花を浸け込んだシロップもありますよ。
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9人の個性異なるメンバーがそれぞれの作品を出してくれますが、17日、18日には、「世界を旅する創造と破壊のチャイ屋」Watte Chaiさんが会場に来場、スパイス香る濃厚なチャイを入れて下さいます。
「世界を旅する」「創造と破壊の」「スパイスの効いたチャイ」どの言葉にも惹かれてしまいますが、さて、「わってちゃい」っていったいどういうこと!?と思われる方もいらっしゃると思いますので、ちょっと石田佳織さんの言葉をコピペさせていただき、ご紹介します。
(以下、石田佳織さんのコメント引用)
17日(土)18日(日)の二日間
世界を旅する
創造と破壊のチャイ屋 Watte chaiさんがチャイ屋をしてくれます
その場でスパイスをすりつぶし、淹れてくれるチャイは
濃厚で癖になる味です
そして、そのチャイカップを飲んだあと
割ってもらうのですが(割らんともってかえってもOKです)
そのあと、私が持って帰ってすりつぶし
また土に混ぜて使うのです
それは私の焼き方が野焼きなので
土を荒くした方が野焼きのときに割れにくくなるために
そうするのですが
割るのを躊躇する日本人ですが
再生のお手伝いをしてくださいと言うと
「それなら」と協力してくださいます
そもそも、本場インドでは紙コップの乗りで
飲んだらポイッと割るらしいです
数年前に、はじめてwattechaiさんから注文を受けたときは
「割りたくなる器」といわれ、どんなんや〜と理解するのに
時間がかかりました
最初は、手がかかりすぎて、きれいに作りすぎて
こんなんよ〜割らんというものしか作れなかった
それから試行錯誤し
手数がかかったら、割られへんねんやと思い
ひゅいひゅいひゅいと3回以上はかけずに轆轤を回し
ようやく、近づいたかなと思い出せてるとこです
そもそも、器の修理を行っている私が
なんで、割りたくなる器????と思いますが
最近ようやく
器は器でしかない
食べやすいように葉っぱから少し毛がはえたものだった
今では自分が器を作るに当たって
おごり過ぎないように
言い聞かせるいいプロセスになって
チャイカップを作るたんびに
ぶれてる芯が軌道修正されています
以上
]]>和歌山県紀伊半島の山中に在住し、暮らしの中で手しごとモノづくりに励む9人の作家展を開催します。
竹紙を作る今竹生さん、綿から手紡ぎ手織りする菅野あゆみさん、地元の木材を使い家具を作る木工の松本泉さんなど、龍神村の方々のところへは以前から幾度も通っていて、そこもなかなかの山中と思っていたけれど、今回の展覧会のために、他の方々の工房や住まいの場もお訪ねして、山深い地で、自分たちの暮らしとものづくりをする姿勢にあらためて敬服の感をおぼえました。
手しごとのモノのうしろには、人がいて、暮らしがあり、地域がある。人の生き方や土地が見えてくると、モノって俄然おもしろくなりますよ。作品にも作家にも出会ってみて下さい。
(画像をクリックすると拡大します)
]]>話はもう25年以上前のこと、少し長い話になる。
京都に来て間もない私は、知る人も少なく、この地でどう生きていくのか模索中だった。
なにせ、夫以外に関西に知り合いは誰もいなくて、その夫も当時はずっと東京で仕事をしていた。私は夫の実家で義父を看るべく、幼い子供2人と2匹の犬を連れて東京から引っ越して来て、まもない状況だった。
ある日、北野天満宮前の喫茶店に入って一息ついていると、ふと1枚の紙に目がとまった。「英会話教えます」。
店にいた若い女性に聞いてみると、彼女の夫君がイギリス人で、英語を教えてくれるのだと言う。時間にもゆとりがあったし、この際、英語ももう少ししゃべれるようになるといいかもと思い、週に1度の英会話の家庭教師をお願いした。
気持ちの良いイギリス人青年で、英会話はもちろん、イギリスの文化や風習、ものの考え方なども教えていただき、あれこれ話した。はっきり覚えていないが、1年かもっと長く続けただろうか?
そのうち、私は琵琶湖岸に新しくできるという博物館(琵琶湖博物館)の開設準備の仕事につくことになり、英会話の勉強は途切れてしまった。
さらにそれから何年かして、寺町通の町家でテラを始めることになり、仕事にも加速がかかる日々となった。
そんなある日のこと、テラに、イギリス人の英語の先生と喫茶店にいた日本人の奥様のご夫妻が訪ねて来てくれたのだった。たしか、テラを始めたことが新聞記事になり、その記事を見て来てくれたのだったと思う。久方ぶりの嬉しい懐かしい出会いだった。
お二人にはお子さんが生まれていて、幼い少女がテラの2階を小走りに元気よく走っていたのをよく覚えている。実はそのとき、彼女のTシャツから出た腕が片腕であることに気づき、ハッとしたのだが、私もご夫妻もそのことについて話すことはなかった。
それからお二人、いや三人とは会う機会がないまま、長い日が経つこととなった。でも、彼女たちのことは、心の中に残っていて、どうしているかなあと思うことが時折あった。
そして、それから15年以上が過ぎた今年、新聞やネットのニュースで彼女の近況を知った。
彼女はスイマーになっていたのだ!
高校、大学と活躍目覚ましく、19歳の現在、個人メドレー、自由形短距離など、いくつかの種目で日本記録保持者となっているらしい。名前を見て、きっと彼女に違いないと思っていたところ、リオのパラリンピック代表選手としても選出されたことも知り、秘かにドキドキしていた。
ご両親が伸びやかに彼女を育て、彼女もそれに応えたのだろうと思う。
さらには、今、彼女はテレビのCMにも登場している。
「イチローが嫌いだ」という印象的なナレーションで始まるトヨタのCM、見たことある方も多いかと思うが、オリンピックアスリートが登場するいくつかのパターンのひとつに、彼女が泳ぐ姿が登場しているのだ。
一ノ瀬メイさん、19歳。
テレビの向こう側から、地球の反対側から、遠いながらも不思議な縁を感じながら、力強く応援しています!がんばれ!!
トヨタのCM
http://toyota.jp/wows/special/sports/ichinose.html
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昨年清滝テラでも展示をしていただいた、後藤順子さんと高橋裕博さんの「七夕文様帷子」(国立博物館の美しい着物を二人が4年半の月日を掛けて再現したものです)が、京都市主催の「京の七夕」の一環として、世界遺産二条城の、国宝二の丸御殿台所にて、8月12日まで展示されているのです。
私はご近所ですので、自宅から自転車に乗って、夕涼みがてらに出かけましたが、城内は随所にライトアップされていて、海外の方や浴衣姿のカップルなどたくさんの人!
二の丸御殿では琴の演奏もあり、華やいだ雰囲気です。
そんな中、後藤さん、高橋さんも会場に詰めておられ、七夕文様帷子の展示はもちろん、お二人による制作解説などの時間もありました。
海外の方々も興味を持って見て下さっていて、希望者にはちょっと着物を羽織らせてくれたりもしていましたよ!
展示は8月12日まで、時間は夜19:00〜21:30(入場21:00まで)。二条城の入場料大人500円が必要ですが、夕涼みがてら二条城城内も散歩でき、気持ちよかったですよ。
8月3日から7日まではジャワ更紗展でした。
会期中に会場の様子をアップしようと思いつつ、久しぶりの人々に会ったり、遠方よりの来客ありで、あ〜っという間に会期は過ぎてゆきまして、昨日で会期は終了しました。
先程塚本幸子さんは我が家から旅立ってゆかれました(実際に九州に戻られるのは明日朝ですが)。
遅ればせではありますが、展覧会の様子を少しご紹介しておきます。
暑い夏を鮮やかに彩るジャワ更紗の数々がやってきました。
様々な色や模様はすべて手描き手染め。細かにロウで防染し、ろうけつ染めで繊細な模様が描かれています。
ナラサキシノブさんに仕立てていただいたロングブラウスやジャケットも、おしゃれで快適な装いでした。
小物や衣服もあれこれありましたよ。
塚本幸子さんの説明に耳を傾けました。
初日は、塚本達彦さん特製のくらくら麺も楽しみました。
下界は連日37〜38度の猛暑でしたが、清滝テラの中は30度を超えることはなく、「涼しい」とまではいきませんが、クーラーなしにもかかわらず過ごせることは、ありがたいことでした。
川では家族連れや若者たち泳ぎ、私も清滝に泊まった早朝には、空也の滝で心正すひとときも持ちました。
今は、ひと山越えて、ホッとしつつも清々しい気持ちです。
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ドキュメンタリー映画「つ・む・ぐ」の上映会は1時間半の長さでしたが、ときに笑いが起こり、ときに涙があふれ、時間は短く感じられました。上映後には、吉岡敏朗監督が挨拶に立ち、軽快に端的に映画のことを語って下さいました。
休憩を挟んでからは、山本公成さん、ほしこさんの月ゆめライブ。笛の音が夕方の緑の法然院の内に外にと響き、いつまでも聞いていたい!と思う心地良さでした。凝縮した時を感じる演奏でした。
最後は船戸崇史先生のお話。
冒頭に用意されたパワーポイント映像がプロジェクターと同期しないというハプニングがありましたが、すぐに先生が頭を切り替えて下さり、「きっと今日はこれは使うなということなのでしょう」と生のお話にして下さったのです。それがまたよかった。生の言葉で私達ひとりひとりに具体的に語りかけて下さるようで、お話がダイレクトに中まで伝わった気がしました。
締めは船戸先生の音頭とりによる「かに踊り」。これ一度やってみたかったんです!私。人生は思うようにいかないことばかり、、、と思う時も多いのに、ほんとに言えるんだろうか?そんな思いもあったのですが、あなたもやってみればわかります。
「すべてはうまくいっている」言ってみることで、やってみることで、動くものってあるんだなあ!と。
最後は会場中がハグの渦となって、あんなに暑かったのに、汗もかいていたのに、そんなことはどうでもよいことに思え、知らない方も含めて、ホントに数多くの人と思いを共有する会となりました。
おかげさまで、福島の子供たちを和歌山と堺に招く保養キャンプへの寄付金は、当日の収益金(前回残金含む)と会場内でのカンパも合わせて、16万円余となりました。
皆様の大きなご協力に心より感謝します。
それぞれの方が、身近なところから、自分にできる何かを紡いでゆかれることを願ってやみません。
ありがとうございました。
インドネシアと日本を行き来しながら、手描きのジャワ更紗制作を続ける工房「くらくら」の展覧会です。
「くらくら」の塚本幸子さんとジャワ島の現地職人さんが協力しながら、伝統的な南洋のろうけつ染めを手間ひまかけてて仕事しています。
産地ごとに色や模様の異なる更紗布様々をご覧いただける他、丁寧に仕立てたブラウス、ワンピース、スカート、パンツなども制作展示します。テラでも展覧会をしていただいているナラサキシノブさんが、くらくらの更紗布をデザイン縫製したものもあります。
会場では、会場内のデザインで布地を選んでいただいて服を制作する簡易オーダーも承ります。
初日のみですが、夫の達彦さんが作る「くらくら特製麺」のスペシャルメニューもあります。化学調味料を使用しない無添加スープに鶏又は豚の特製チャーシューなどトッピングを選んでいただけます。全国に隠れファンのいる「くらくら麺」。こちらもお楽しみに(予約優先、売り切れ御免)。
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去年、この会では、小出裕章さんをお招きし、福島原発の現状についてお話を伺いました。今年は「つ・む・ぐ〜織り人は風の道をゆく〜」というドキュメンタリー映画を観て、その中心的な登場人物のひとりである医師、船戸崇史先生のお話を伺います。
優秀な外科医だった船戸先生が、メスで病気を消し去る医療から、「自分らしく生き、自分らしく死んで行く」サポートとしての医療に方向を変え、末期のガン患者と向き合っていく様は、ここのところ家族の医療に向き合う機会の多かった私には、惹き付けられずにいられません。病院で「医療とはなんだろう」と考えてしまうことも多かったので、この機会に皆さんとともに「命」について考えてみたい、と切に思います。
織物のこと、農と生のこと、医療のことなどが縦横に紡がれていきますが、去年のお話とも本質的につながる「命」のあり方、「生きるとは何か」を問う映画であり、会になるかと思っています。
吉岡敏朗監督の舞台挨拶もあり、映画の挿入曲にも使われている山本公成さんほしこさんの月ゆめライブもあります。
そして、今回の会の収益金は、テラの竹紙作家としてもおなじみで、去年の出会いの会の実行委員でもあった菅野今竹生(菅野明彦)さんが主催する、福島の子供たち(子供と保護者20人位)を和歌山に招いておこなう今夏の「保養キャンプ」に寄付されます。
福島出身で、2011年以来、福島のことを考え続けて来た菅野さんが、大きな組織をもたずに、志ある個人メンバーで立ち上げた会で、資金も乏しい中、今年7月末の実施に向けて、力と知恵を絞って準備中です。(*保養キャンプは、福島の放射能汚染地域での生活を余儀なくされる低年齢層のデトックスと心身のリフレッシュ、さらには出かける側と迎える側の互いの理解と共有をめざしておこなわれます)
私は、今回の会が、たくさんの人に見聞きしていただきよい会になるのを願うのはもちろんのこと、保養キャンプ実施に向けての後方支援にもなればいいなと思っています。
今年の「出会いの会」にたくさんの参加者があれば、福島の子供たちの「保養キャンプ」にも、より応援カンパできます。それは、去年小出裕章さんからお話しいただいた福島を風化させないということにもつながってゆき、みなができる形で小出さんから学んだことを繋げていければ、小さな波はひろがっていくだろうと思うのです。
今回の収益金は、和歌山の保養キャンプのほか、堺でおこなわれる幼い子供さんを持つ親子の保養キャンプにも使われます。小さな地域での足元からの活動が、あちこちで起こり、どこかで緩やかにつながり、いつしか大きくうねっていくことを願っています。
夏のはじめの法然院、方丈の間で、お庭を眺め、風を感じながらの「出会いの会」。
間際のご案内ではありますが、もしお時間ある方お出かけ下さい。
お電話でお申し込みも可ですし、当日受付もしています。
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展示作品は、1階だけで50点あまり、2階にはな、なんと120点以上が飾られています!
圧倒的パワーで命のエネルギー炸裂する江崎さんの作品に加え、今回は初日から3晩続いてホタルライブをおこなったので、毎日、それはそれは濃密な時間です。
18日は、山本公成さんほしこさんの月ゆめライブ。
江崎さんとは20数年ぶりの再会とか、やんちゃだった若かりし頃がよみがえるようでした。
19日は村田聡さんのピアノライブ。
北畠弘子さんとのヴォイスとピアノのコラボレーションもすごく新鮮なセッションでした。
20日はデュオ睡蓮のおふたり。アコースティックギターと澄んだボーカルが会場に響きました。
いずれも、それぞれの形での江崎作品を受け止め、それぞれの形で表現する、すごいコラボレーションになったなあと思います。
展覧会は26日まで続きます。
連日、様々な方が来られて、禅問答のようだったり、人生談義だったり、創作への意気込みだったり、とにかく江崎さんと共に、濃くて熱い日々が続いています!
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1階も2階も江崎作品炸裂してます!
そうそう、昨夜確かめましたが、ちゃんとホタルも飛んでいますよ。
今日はいいお天気だから、夜にはホタルが見られるでしょう。
ライブまであと数時間。
]]>おくどさんに蒸篭をかけて蒸すお赤飯。
バッチリうまくいきました!これおいしいわ!
おくどさんの魅力、再発見。
泉山さんは、骨董屋などに眠る浄法寺菓子盆をこつこつと集め続けていたのですが、ある日、お父様がそれを見て「なんだ、そったらなもの集めてただか。そんなものやったらうちにも仰山あったども、家建て直す時に全部燃したわ」と言われたとのこと。
ものすごい価値ある文化財は残されるチャンスが多いけれど、暮らしの中の庶民の道具や文化って、そうやって消えていってしまうことが多いんです。誰かが声をあげたり、個人的に残していくことで、ようやく継承される、そんな私たちの暮らしの文化を、もういちど大事に見つめてみたいと思っています。
どうぞ覗きにいらして下さいね(展覧会は無料です)。
朽木盆も到着しています。こちらも今はもう途絶えてしまっているものですが、地域の中から復興の試みも出て来ていますよ。
ひとつお断りとお詫びがあります。
古い漆の器の数々とともに、木地から作った新しい漆作品を販売予定でしたが、作品の完成が思うように間に合わず、今回は新作の展示販売は見送らせていただくことになりました。大変残念ではありますが、せっかくの国産木地、国産漆の新作ですから、いちばんよい形で皆様にお披露目したく、今しばらく制作に時間をかけさせていただきたいと存じます。
浄法寺と朽木の古い漆は、すべて非売ですが、間近でゆっくりご覧いただけます。お越しをお待ちしております。
17日午後1時半からは岩手の泉山恵一さんと、朽木の石田敏さんによる浄法寺菓子盆と朽木盆の解説講演も予定しています。
この日は、浄法寺菓子盆を実際に使って、お赤飯もいただきます。
もちろん、テラのおくどさんに蒸篭を積んで、餅米を蒸してつくりますよ。
当日参加も可能ですので、ぜひどうぞ!(参加費2500円)
まだヨロヨロして、すぐに息が切れますが、少し歩くこともできるようになりました。
私は、3月26日から4月3日ののかつみゆきお展のチラシづくりが遅れていて、実はひそかに焦っていました。いつもは夫が制作協力してくれていたので、「まずいなあ、どうしたものかなあ、まだ命拾いして間もない夫に、さすがにチラシづくりしてとは言えへんしなあ」と悩んでいましたところ、夫曰く、
「パソコンは、身体の不自由な者にこそ有効な道具やないか。力もいらず、指先1本で操作ができる。そんなもんのために開発された道具や。ホーキング博士見てみい。家からパソコンもってこい」
で、今日は病室にパソコン持ち込んで、二人でごそごそごそごそ。
(あ、一応だいたいは私が作っておいて、わからないところだけ指図してもらったんですよ)。胸をばっさり切り開いた傷も痛々しい夫を前に、鬼嫁でしょうかね。
でもパソコンについての夫の意見、なかなか冴えているでしょう。
なるほどと目からウロコでした。
そうこうして作られたチラシ、こんな感じです。
かつみゆきおさんの76年の人生が詰まった本と木の仕事の展示会です。本は、写真も文章もかつみさんです。どちらもいい味です(表紙写真は、夫・小林正が、かつみさんの手を撮影しています。かつみさんに「これが最後の仕事にならなくてよかったなあ」って言われちゃいました)。
会期中は、本にも木の仕事にも、かつみさんご自身にも会えます。
初日3月26日午後には、出版記念も兼ねたオープニングパーティーも予定しています。
どうぞお気軽にお出かけ下さい(それ以外の日もかつみさんは全日在廊予定です)
今年の展覧会は、私にとって忘れられない展覧会となりました。
3月1日、自宅にいた夫が急性大動脈解離で倒れ、救急搬送され、緊急手術となりました。心臓上の動脈を人工血管に置換する大きな手術でしたが、おかげさまで一命を取り留め、意識も戻り、今は快方に向けて入院治療中です。
青ざめる出来事でしたが、今はラッキーだったと思っています。
夫が倒れたとき、私は清滝にいましたが、そのときちょうど自宅を訪れた人があり、救急車を呼んで下さったこと、心臓血管の専門医の先生方により素早く適切な処置をしていただけたこと、そして、清滝テラで展覧会中だった向坂典子さん、本当にありがとう!
突然の困難な状況の中、会場を切り盛りして、無事展覧会を中断することなく終えることができました。向坂さんでなければ、安心してここをまかせることはできなかったことでしょう。薪ストーブを焚くことも、竃でご飯を炊くことも、もちろん会場の作品を展示販売することも、物事の始まりから終わりまでを工夫してやり抜く彼女なくしては、今回は切り抜けられなかった気がします。
そして、会場に来て下さった皆様、状況を知り、ご心配いただいた皆様、本当にありがとうございました。
皆様に支えられて生きている自分を痛感しました。
あのとき、会場に居合わせ、タクシーで飛び出す私を送り出して下さった方々、ひなまつりの催しもみなで協力してやり遂げていただきました。いろいろな差し入れをして下さった方々、私の様子を見に来て下さった方々、ほんとに今回ほど、友人のありがたさを痛感したことはありません。
会期中は気が張っていて、状況もまだ流動的でしたので、すぐにはお伝えすることができませんでしたが、昨日、会期が終わり、皆さんへのご報告と御礼の気持ちをやはりお伝えしたいと思いました。
本当にありがとうございました。
皆さんに心より感謝しつつ、ひと言御礼とご報告させていただきます。
無事無事昨日で会期を終え、昨日がお誕生日だった向坂さんと薪ストーブのピザやおくどさんのおむすびを食べ、今日これから向坂さんと最後の積み込み片付け作業です。
よいお天気に誘われて、珍しく元旦に外出しました。
京都の街を見渡し、この1年が健やかで穏やかな平和な年でありますように、と願いました。
昨年11月下旬にWSで仕込んだ白味噌もすこぶるおいしく仕上がり(昨年よりさらに良い出来で甘みも十分!)、
搗いたお餅と、ささやかなおせちを家族で囲んで、さあ、今年が始まりました。