2015.07.03 Friday
8月は七夕のタイムトリップを
「 棚の機屋展2015 at 清滝ギャラリーテラ」8月2日(日)〜8月10日(月)
風をまとう七夕の衣の物語 今日は京都国立博物館で半日のタイムトリップをしてきました。 会津・昭和村産の苧間(ちょま)の原料繊維を手で極細に裂いて手績みし、3年かけて糸を作り、半年かけてその糸を織り、織り上がった白生地を古来の手法でさらし、そこに天然染料で手描き友禅を描き、着物に仕立てる。 いったい何のために? 誰から頼まれたわけでもなく、売るわけでもない1枚の着物。それは「あんな着物が作ってみたいな 作れるかな?」というごく個人的な挑戦だったそうです。 制作の初め頃からその話を聞き、見守っていた私は、いつかその挑戦が実現したら、七夕の清滝で、再現制作したその着物の展覧会をしましょうと心に決めていました。そして、今夏、ついにその時がやって来たのです。 出来上がった着物は、京博でみて来た着物とそっくり瓜二つでした。いや、博物館の着物は百数十年前のものですから、やや黄ばんでいますがね。 今日は、博物館の「七夕文様帷子」の前で、たっぷり妄想タイムトリップしました。人の少ない薄暗い館では、涼やかな帷子をまとった江戸時代の女性がすらすらと歩き、それは、この前、完成お披露目の際、再現作品をふわりとまとわれた舞い手のミナルさんの姿と重なりあって、ここは現代なのか江戸時代なのか、どちらが本物なのかそうでないのか、なんだか博物館で妄想し続ける私でした。 さて、清滝での「七夕文様帷子」の展示は、8月2日〜8月10日。 京都国立博物館の「七夕文様帷子」の展示は7月20日までです。 |