3月の清滝テラの催しをご案内します。
向坂典子さんの展覧会 3月1日(土)〜3月9日(日)
「陶芸家の」というのが正しいご紹介のはずですが、青柿から柿渋を作り、型染めをして、袋物はもちろん服まで縫ってしまう柿渋染めの布もの、野山や身近な動植物の観察から生み出される絵や立体作品、特別な道具もない中から工夫して作り出してしまう料理など、自然から何かを見つけ出し、一から十まで手作りしてしまう名人、ほんとに「ものづくりの人」と言えるのではないかと思います。
今回も3月3日のひなまつりには、向坂さんと清滝の自然を散策して、清滝川の川原でお茶会を予定しています。抹茶茶碗と、それを包む柿渋染めの袋物は、お好きなものを選んでいただき、それを使ってお茶会を楽しみましょう(茶器と柿渋袋は、参加費に含まれていますので、各自お持ち帰りいただけます)。参加費4000円 要予約
3月6日の「なんちゃって金継」も昨年実施し人気でしたので、今年も講習実施します。
欠けたり割れたりした皿や茶碗を銘々お持ちいただき、おしゃべりしながら修繕します。
本漆と純金の金継ではありませんが、「もう使えない、、、」と思っていたお皿が美しくよみがえり、嬉しくなります。
金継ぎ自体が楽しくなって、「もっと割れたお皿ないかなあ」と探したくなるほどです。
こちらは参加講習費2000円、修理する陶器をお持ち下さい。
(会期中の他の日でも、会場が混み合っていなければ、金継講習ですので、6日がご都合悪い方はご相談下さい)
さて、3月はもう一つ展覧会を予定しています。
アリアナキリムの「遊牧民の織物の世界」の展覧会
3月25日(火)〜30日(日)
アリアナキリムのマルフィーさんとは、寺町テラの頃から10年以上のおつきあいです。
イラン人のマルフィーさんに初めてお会いした時の印象は、強いものがありました。
故郷イランの遊牧民の織物であるキリムやギャッベのことを語らせたら、生き生きと話が溢れ出し、とどまることを知りません。そこには草原で織物を織るノマド(遊牧民)の光景や暮らしが浮かび上がってくるようです。
そして、母国のペルシャ語はもちろんのこと、私との話は日本語、アメリカ人がくれば英語、トルコ人がくればトルコ語と、会う人ごとに語る言語が変わり、誰ともフレンドリーなまるフィーさん。ああ、シルクロードの商人ってこんな人だったのではなかろうか、そんな風に思えます。
でも、誰より、現在のイランの現状を憂いつつ、母国イランを愛し、母国イランの文化を愛し(奥様の故郷、日本もでしょうけれど)、人々に伝えたいと願っているのが、話しているとよくわかるので、いつもマルフィーさんもマルフィーさんの織物もすてきだなと思うのです。ものとの出会いってそんな感じではないでしょうか?
清滝の薪ストーブの前に、アンティークや新ものの手織りキリムを広げて、イランの食べ物やお茶などいただきながら、楽しいお話ができればいいですね。